SSブログ

メール下さい [2001 千葉大学3年]

『親子ストレス』

 東京オリンピックより後に生まれた世代は、「日本の歴史上初めて、子どもの頃、異年齢で自由に遊びほうけたという体験をあまり持てなくなってしまった」世代であり、「学歴をめぐる競争である程度の地位につくことが将来のための最大課題であるという社会的雰囲気の中で」「小さい頃から、自由に自分の人生を探しなさいと励まされるのではなく、すでに敷かれた上昇階段に早く乗ること、できるだけ上まで上がり続けること」を期待されて育ってきた世代ということになる。
 彼らは、幼い頃から同質的集団の中に身を置き、そこで「縦の序列化」を強いられてきたわけである。人間には様々な違いがあって当然という「異質への許容性」を訓練される機会に乏しいため、少しでも違和感をかもし出す対象があれば、容赦なく「排除=追い出し」しようとするのである。追い出すという行為は「内部の緊張感と凝集性」を高めるため、何度もくり返されることになる。これが「いらいらした集団的ムード」の中で行われると「いじめ」となるわけである。
 そのため、内部のメンバーは誰もが排除されることを怖れ、いつも「みんな」(漠然とした共通の行動規範)にあわせることを無意識のうちに「生活の流儀」とせざるを得なくなるのである。彼らは、「他者のまなざし、特に同質の仲間のまなざしが大変気になってしまう」ために、他者との距離をどうとるかに過剰な気遣いをし続けているといえよう。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。